相変わらず相談が苦手な君へ

大学を歩いていて、道の端で何かがピラピラ風に吹かれているのに気がついた。

 

なんだろう。近づいてみると、封筒だ。どうやら手紙らしい。宛名も差出人も書かれていない。

 

悪いな、と思いつつ開いて中身を読んでしまった。

 

 

 

 あれこれ悩んでいるみたいだけど、そんなに考えすぎなくていいんだよ。というか、気を遣うところが変。

 

 まずね、自分の弱さとか阿保さを知られるのがイヤって言うけど、ダメなとこって大抵人にバレてる。言わなくたって隠せてない。だから、変に隠そうとせずにアドバイスをもらったらいいんだよ。「隠してる」って意識は負のオーラを生むし、もんもんとネガティブな感情を溜め込んでいると心が弱る。鬱とかの病気にだってなる。そんな大げさなって思うかもしれないけど、ホントだよ。

 

 あとね、ダメなとこはバレバレだっていったけど、助けが必要なことは声に出さないと伝わらない。君は自分が川に溺れている時、声をあげないで気づいてもらえると思う?だよね、そういうこと。

 

 いざ相談する時は、何をどれくらい悩んでいるか正確に伝えないとだめだよ。ここでまた変に見栄を張ると相手も本気で助けてくれないし、本当に自分に必要な情報が得られないからね。

 

 あと、相談中は相手に気を遣って無理にリアクションを大げさにしたり面白い話をしようとしたりしなくていい。君の仕事は真面目に聞くこと。

 相手に時間を作ってもらって悪いと思うなら、その時間を最大限生かすべき。聞きたいことを事前にまとめておくとか、時間が経っても忘れないようにメモをしながら聞くとかね。

 もちろんお礼を忘れずに、その後どうなったかはきちんと報告する。礼儀ってこういうこと。

 「自分との時間はつまらないだろうから、早く終わらせなきゃ」なんて思いながらそわそわしてる方が失礼だよ。

 

 さて、じゃあ最後に一番大事な話。それは「相談」が一大事になる前に、普段からちっちゃな相談を人にするのがベストってこと。

 

 「人と話すのが苦手だな」って思っていると、休み時間とか飲み会とか、人と話すチャンスを逃しがちになる。これはとっても勿体ないんだ。できれば話す機会も、話す相手も多いほどいい。なぜって、悩みが小さい内に解決できるし、関心があることを日頃から繰り返し伝えていると「あ、あいつこれ興味ありそうだな」って自分の役に立つ情報を回してもらえることがあるから。

 

 だからね、聞くは一時の恥。思い切って頼った方がお得だよ。「こんなこと自分で調べなきゃダメだ」とか「これくらい自分で解決しないと」って遠慮しすぎるのはお勧めしないな。

 

 長くなったけど、どうかどれも忘れないでいて欲しい。

 だって君「相談できる自分になる!」って意気込んでも、すぐ引きこもり悶々マンになるから。

 まあ、人が急に変わるのは難しいよね。僕結構頑張って書いたし、この手紙を時々読み返しながら少しずつ変わってくれたら嬉しいな。

 

                  

 

    相談するのが相変わらず苦手な僕へ

                  

   君より少しだけ相談できるようになった僕より

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